「悪質クレーマーの正体とは?現場で感じる“心の余裕”の大切さ」
私は接客業をしている中で、何度も「悪質クレーマー」と向き合ってきました。
理不尽な要求、根拠のない怒り、誤解による激しいクレーム。ときにはこちらの誠意がまったく通じず、精神的に追い詰められるような経験もあります。
その中で、ある共通点に気づくようになりました。
それは、「心に余裕のない人ほど、攻撃的になる」ということです。
そして、あくまで私の体感ではありますが、経済的に厳しい状況にある方ほど、クレームの内容が過激になりやすいという傾向を感じています。
もちろん、これはすべての人に当てはまる話ではありません。
お金に余裕があっても攻撃的な人はいますし、反対に、困難な状況にあっても、礼儀正しく思いやりのある方もたくさんいます。
ですが、“自分が損をしていないか”に異常なほど敏感になったり、値引きや無理な要求を当然のようにしてくる人の多くは、「お金」だけでなく「心」にも余裕がないように見えるのです。
これは、単にモラルの問題だけではなく、社会や生活環境の中で、常に不安や不満を抱えて生きている人たちの“出口”が、たまたまこちらに向けられてしまっているだけなのかもしれません。
でも、だからといって、こちらが一方的に我慢し続けるのは違うと思っています。
自分の心と時間を守るためにも、「お客様を選ぶ」という姿勢は必要だと、私は今、強く感じています。
たとえば、購入前の注意点をしっかりと書いておく。
値段に納得できる人だけに届ける。
人柄の伝わるSNSで丁寧に発信し、本当に共感してくれる方とつながる。
こうした工夫を重ねていくことで、クレームのストレスはぐんと減っていきました。
「ありがとう」「また買いたい」と言ってくださるお客様に出会えたとき、それは何よりのご褒美になります。
誰だって、余裕がなくなると誰かに当たりたくなるものです。
でも私は、「ちゃんと価値を分かってくれる人に、まっすぐ届ける」ことを大事にしたいと思っています。
それは、商品にも、そして自分自身にも誠実でいられる方法だからです。